業務用エアコンは1年中活躍していることが多いため、いつの間にか効きが悪くなっていることがあります。古い製品は経年劣化や、フィルターの目詰まりなどで本来の働きができていないうえに電気代もかかっています。製品にもよりますが新しい機種の取付で、電気代を年間最大70パーセント削減できるという試算もあります。省エネの指標の1つとしてAPF値があります。
この値は1年間に必要な冷暖房能力を、機種ごとの年間消費電力量で割ることで算出されます。この値が大きいほど、省エネ性の高い業務用エアコンだと言えます。新しい製品では馬力にかかわらず、どの機種でもAPF値が従来品より高い数値となっており省エネ性が証明されています。新しい業務用エアコンの取付をすると、本体価格や設置費用をおよそ7年で回収できると言われています。
古い機種を使い続けることを考えると、実際にはもっと早く初期費用を回収できるかもしれません。「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(フロン排出抑制法)が令和2年4月1日に施行され、フロンガスを排出する業務用エアコンの所有者は適切な場所に取付し、定期的な点検を行うなどの義務が課せられるようになりました。フロンガスが漏洩した場合には適切な修理が求められ、漏洩が一定量を超えると国に報告しなければなりません。罰則もある厳しい法律のため、フロンガスを排出しない製品に換えることで、この煩わしさからも解放されます。